― 数字が分かると、仕事の見え方が変わる ―

第2回|ファイナンスって、そもそも何?
「ファイナンスを勉強しています」
そう聞くと、どんなイメージを持つでしょうか。
株式投資?
銀行?
決算書?
なんとなく「お金に詳しい人が勉強するもの」という印象があるかもしれません。
でも、ファイナンスはもっと身近なものです。
簡単に言えば、
「限られたお金を、どう使えば未来の価値を大きくできるかを考えること」
です。
会計とファイナンスは、少し違う
ここで知っておきたいのが、「会計」と「ファイナンス」の違いです。
少し乱暴に分けるなら、
会計は「これまで」を見る。
ファイナンスは「これから」を考える。

たとえば会社が、新しいお店を出そうとしているとします。
会計では、
「去年はいくら売れた?」
「どれくらい利益が出た?」
「今、会社にどれくらいお金がある?」
といった数字を確認します。
一方、ファイナンスでは、
「新しいお店に1,000万円投資して大丈夫?」
「何年で回収できそう?」
「銀行から借りる?自己資金を使う?」
「この1,000万円を別のことに使った方がいい?」
と考えます。
つまり、数字を見ること自体が目的ではありません。
数字を使って、未来の選択肢を考える。
これがファイナンスの面白いところです。
私たちも毎日、小さなファイナンスをしている
実は、私たちも似たような判断をしています。
たとえば、
「資格取得に10万円使うか」
「パソコンを買い替えるか」
「副業を始めるために30万円使うか」
「今のお金を貯金するか、自分への投資に使うか」
どれも、
今あるお金を、未来のためにどう使う?
という話です。
そう考えると、ファイナンスは経営者や金融の専門家だけのものではありません。
仕事にも、キャリアにも、人生にも関係しています。
「いくら?」の次に「なぜ?」を考える
数字を見るときに、ぜひ身につけたい習慣があります。
それは、
「いくら?」で終わらず、「なぜ?」まで考えること。
売上が100万円だった。
「そうなんだ」で終わらず、
「なぜ100万円だった?」
利益が10万円だった。
「少ないね」で終わらず、
「なぜ10万円しか残らなかった?」
広告に30万円使う。
「高いね」で終わらず、
「30万円使ったら、何がどれくらい変わる?」
と考えてみる。
すると数字は、単なる数字ではなく、
会社や仕事のストーリー
に見えてきます。
そして、ここでもAIは便利な先生になります。
分からない数字があったら、
「この数字は何を意味しているの?」
と聞いてみればいい。
大切なのは、難しい公式を覚えることより、
数字を見て、問いを持つこと。
ファイナンスは、計算の勉強ではありません。
未来を考え、選ぶための勉強です。
では、その未来を考えるために、まず会社の数字をどう見ればいいのでしょうか。
次回から、
「PL・BS・CFって、結局なんなの?」
を一つずつ見ていきましょう。