― 数字が分かると、仕事の見え方が変わる ―

Prologue|数字が苦手な女性にこそ、ファイナンスを学んでほしい理由
「数字が苦手です」
そう感じている人は、意外と多いのではないでしょうか。
売上、利益、原価、利益率。
PL、BS、キャッシュフロー。
こんな言葉が並ぶだけで、
「難しそう……」
「私には関係ないかな」
と思ってしまう。
でも私は、数字が苦手な女性にこそ、ファイナンスを学んでほしいと思っています。
なぜなら、ファイナンスで本当に大切なのは、難しい計算ができることではないからです。
大切なのは「この数字は何を意味する?」と考えること
たとえば、
売上1,000万円、利益50万円。
計算だけなら、AIやExcelでもできます。
でも大切なのは、
「売上が1,000万円もあるのに、なぜ50万円しか残っていないんだろう?」
と考えることです。
材料費が高い?
人件費が増えた?
広告費を使いすぎた?
そもそも価格が安い?
数字を見ることで、いろいろな「問い」が生まれます。
つまり、
数字を見る → 意味を考える → 問いをつくる → 判断する。
これが、数字を学ぶ面白さです。
数字が分かると、仕事の景色が変わる
たとえば会社から、
「もっと売上を上げよう」
と言われたとします。
数字を見なければ、
「頑張って売ろう」
で終わるかもしれません。
でも少し数字が分かれば、
「新しいお客様が減っている?」
「リピーターが減っている?」
「客単価が下がっている?」
と考えられます。
さらに、
「売上は増えているのに、利益は減っていない?」
ということにも気づくかもしれません。
すると仕事が、
「言われたことをする」から「会社のことを考える」
へ少しずつ変わっていきます。
特に、経理、総務、人事、営業事務などのバックオフィスで働く人にとって、これは大きな武器になります。
第1部でお話しした「強みの掛け合わせ」で考えれば、
事務 × 数字 × 言語化 × AI
という組み合わせもつくれます。
単に数字を入力する人ではなく、
数字の意味を理解し、経営者に伝えられる人。
そんな人材になれば、仕事の幅は大きく広がります。
数字は、自分の人生にも関係している
そしてファイナンスは、会社だけの話ではありません。
給与、生活費、貯金、保険、住宅、投資、副業、起業。
私たちは人生の中で、何度もお金に関する選択をします。
専門家になる必要はありません。
でも、
「なぜ、この選択なの?」
「他の方法はないの?」
と考えられるくらいの知識は持っておきたい。
ファイナンスを学ぶことは、
自分の人生を、自分で選ぶ力を身につけること
でもあると思うのです。
AI時代だから、数字を怖がらなくていい
そして今は、AIがあります。
「営業利益って何?」
「小学生にも分かるように説明して」
「この数字から何が読み取れる?」
分からなければ、何度でも聞けばいい。
計算もAIやExcelに手伝ってもらえばいい。
だから、この第2部で目指すのは、
「数字に強い女性」になることではありません。
まずは、
「数字を怖がらなくていい人」になること。
数字は、あなたを困らせるためにあるものではありません。
自分で考え、自分で選ぶための材料です。
第2部では、そんな数字との付き合い方を、一緒に学んでいきましょう。
次回は、
「ファイナンスって、そもそも何?」 から始めます。