― 数字が分かると、仕事の見え方が変わる ―

第3回|ビジネス界隈でよく聞く「PL・BS・CF」って、何?
前回は、ファイナンスとは、
「数字を使って、未来の選択肢を考えること」
というお話をしました。
では、ここから少しだけ会社の数字を見ていきましょう。
ビジネスの世界にいると、ときどき謎の「暗号」が飛び交います。
「PLを見ると……」
「BSがちょっと重いですね」
「CFはどうなっていますか?」
PL?
BS?
CF?
……何の暗号ですか?(笑)
会議で当たり前のように話されると、
「今さら聞けない……」
と、なんとなく分かったふりをしてしまうこともあるかもしれません。
大丈夫です。
一つずつ見てみると、実はそれほど難しい話ではありません。
今回は細かい数字の読み方ではなく、
「この3つって、結局何を見ているの?」
だけ分かれば十分です。
PL=「この会社、儲かった?」
PLは「損益計算書」。
英語ではProfit and Loss Statementです。
……名前は覚えなくても大丈夫です(笑)。
まずは、
PL=会社がどれくらい儲かったかを見るもの
と覚えてください。
売上はいくら?
商品を仕入れるのにいくら使った?
給与や家賃はいくらかかった?
そして最後に、
「結局、いくら利益が残った?」
を見る。
つまりPLは、会社の成績表のようなものです。
BS=「この会社、今どんな状態?」
次の暗号はBS。
「貸借対照表」といいます。
こちらも漢字にすると、急に難しく見えます。
でも知りたいことはシンプルです。
BS=今、この会社がどんな状態なのかを見るもの。
現金はいくらある?
建物や設備はどれくらい持っている?
銀行からいくら借りている?
会社自身のお金はどれくらいある?
PLが一定期間の「成績表」なら、
BSは会社の今をパシャッと撮ったスナップ写真のようなものです。
売上が同じ会社でも、
現金をたくさん持っている会社と、
借金をたくさん抱えている会社では、
中身はずいぶん違いますよね。
その違いが見えてくるのがBSです。
CF=「で、現金はいくらあるの?」
最後はCF。
キャッシュフロー計算書です。
これは少しイメージしやすいかもしれません。
CF=会社のお金が、どう入って、どう出ていったかを見るもの。
ここで一つ、不思議なことがあります。
会社は、
「儲かっているのに、お金がない」
ということがあるんです。
「え? 儲かったなら、お金あるんじゃないの?」
と思いますよね。
でも、商品が売れても入金が2か月後だったり、高額な設備を買ったり、借入金を返したりすると、利益が出ていても現金が少ないことがあります。
だから、
「利益」と「現金」は同じではない。
この違いを見るためにもCFが大切になります。
まずは、この3つだけ
ここで一度、整理しましょう。
【図解イメージ】
PL 📊
「儲かった?」
→ 会社の成績表
BS 📷
「今、どんな状態?」
→ 会社のスナップ写真
CF 💰
「お金はどう動いた?」
→ 会社のお金の流れ
まずは、これだけで十分です。
PL、BS、CFという言葉を見て、
「難しそう……」
と思っていた人も、
「なんだ、それぞれ違う角度から会社を見ているのね」
と思えたら、今回は100点です。
ファイナンスを学ぶときに大切なのは、難しい言葉を丸暗記することではありません。
「つまり、何の話をしているの?」
と、自分の言葉に置き換えてみること。
これも、第1部でお話しした「言葉にする力」です。
ビジネス界隈で飛び交う謎の暗号も、一つずつ意味が分かってくると、だんだん怖くなくなってきます。
次回は、最初の暗号。
PLって何?
― 「この会社、結局いくら儲かったの?」
を、もう少しだけ深掘りしてみましょう。